弁護士になって最初の仕事

弁護士になって最初の仕事

司法試験に受かってからは、どうされたのですか?

たまたま縁があって、前の法律事務所に入れてもらえました。偶然が重なってね。
タイミングが良かったと正直に思います。

こちらの先生はとても有名な方らしいですね。

うちの大将は素晴らしい人格者です。自分は一生かかっても、ああいう人間にはなれないと思います。

ところで、弁護士になって最初にやった仕事は何ですか?

…鍵を取りに行った仕事ですかね。借家の賃料不払いで明け渡しの裁判がありまして、
こちらは貸主の側で明け渡しの判決が出ます。
ところが、勝ったものだから貸主が無断で相手の家に入っていってしまって。

勝てば入ってもいいんですか?

もちろん駄目です。それで相手が感情的になって鍵を渡さないと言い出したので、
私が相手の家まで行って鍵を受け取ってきた、というのが最初の仕事です。

それは弁護士にとって、よくあるタイプの仕事なんですか?

ないでしょうね(笑) 鍵を受け取ってくるまでは、ないでしょう。

それって、鍵を下さいで、ハイそうですかって渡してくれるわけじゃないでしょう?
相手は感情的になっているわけだから。

そうですね。とにかく電話では話が進まないので、直接行って説得に説得を重ねました。

よく説得できましたね。

会って話をすれば気持ちは伝わりますからね。後でもめるのが嫌だとかという理由で、
行かない弁護士が多いと思います。でも、後でもめたとしたら、それは弁護士の力が足りなかった、
つまり説得の仕方が悪かった、ということですからね。

なるほど。説得力と行動力の勝利ですね。

修習の時に私が付いた弁護士が、素晴らしい人格者で。そして、現場主義を貫いている人でした。
例えば普通は交通事故の件なんかでも、事故現場まで足を運ぶ弁護士は少ないわけですが、
その弁護士は必ず現場に行く方でした。
きちんと写真を撮って、死亡事故ならばお線香をあげて。それを見習っただけです。

事故現場に行くのですか?

ええ、行きます。でも、そうした弁護士は少ないようで、相手側の保険会社に驚かれたことがありますよ。
事故現場に行ったのは先生が初めてですよって(笑)

現在でも行きますか?

ええ、行きます。ただ、なかなか時間が取れなくなってきているのが現状なのですが。

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参考資料



市民の為の弁護士報酬ガイド ※PDF形式です。





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