交渉力



誰か交渉力のある弁護士が必要だと



阿久津弁護士は、交渉力に特別秀でている。交渉の現場では弁護士として、一人の人間としての総合力が試されるという。阿久津弁護士の交渉で特筆すべきは、交渉した相手に信頼されて相談される、という数々のエピソードである。

*実際の事件とは内容を変えて掲載しています。

「ある詐欺事件の被告人弁護に付きました。実刑も考えられる厳しい事件でした。私は親御さんにお金を作ってもらって、とにかく被害弁償を始めました。そして、最初に告訴した女性と直接会って示談の交渉をしました。」

_なるほど。

「結局、その女性が示談に応じて下さって、被害弁償をして刑事事件としては終わり、執行猶予を取りました。」

_なるほど。

「そうしたら1年半くらいたってから、その女性から突然電話がありましてね。なんだろうなと思っていたら、自分の友達が法律に関わる問題で悩んでいると、で、誰か交渉力のある弁護士が必要だと。ついては阿久津さんお願いできませんか、と。(笑)」

_(笑) だって、その人は事件の被害者でしょ?

「そうです。それも刑事事件の。(笑)」

_先生がその人にした交渉というのは、要するに”コレ(お金)で、納めて下さいな”と、そういう話をしたわけですよね。(笑)

「平たく言うとそうなりますね。」

_そうしたら、その人から自分の友達の弁護をしてくれないかと、そういうことですか?

「そうです。」

_あ、それはすごいですね。前代未聞ですよ(笑) その女性は説得された挙句、この弁護士やるな!と思ったわけでしょ?

「いや、それはどうでしょう。たまたま、知っている弁護士が自分だけだったのかもしれないし。」

_だけど、相手を力づくで納得させたんじゃなくて、きちんと納得してもらったってことなんでしょうね。その上で、この人は信頼できる弁護士だと相手の印象に残ったのでしょう。そうじゃなきゃ、自分の友人の弁護を依頼できないですよ(笑) これこそ交渉力ですね。相手の気持ちをきちんと汲んでいるんですよ。

「確かに、相手の気持ちというのは、これは誰でもありますからね。そこを理解することは大切ですね。」